1.物に執着し離れない霊もいる
桜 ○○は、中古品を買おうとしないわね。
○ だって物には、使っていた人の念が入っていることがある。
桜 中古品でなければ手に入らない物もあるでしょう。
○ ある。
例えば、廃刊になって古本でしか手に入らない物。
実際に買ったことがある。
桜 その本には、念が入っていたの。
○ 入っていなかったけど丁寧にカバーを拭いた。
桜 古本に念が入っていることは殆どないことを知っているでしょう。
○ 知っているけど気になる。
桜 生活に困り何かを売る事はあるけど本を売っても少額。
○ 分かっている。
桜 高齢でなくなった女性Nさんの話をする。
○ うん。
桜 裕福な家庭を築き幸せに暮らしていた。
西洋で作られたアンティーク家具が大好き。
○ ネットで見たら、高価な物が多い。
桜 そうね。
桜 一番のお気に入りは、高価なベッド。
ご主人に先立たれけどベッドに入りると落ち着く。
ご主人が、側で寝ている気がしてぐっすり眠れた。
○ 子供は居ないのかな?
桜 娘が2人居て独立している。
孫が5人居て上は、社会人で下が高校生。
○ 一人暮らしなんだ。
桜 うん。
娘達は、一緒に暮らそうというけど家から離れたくない。
桜 Nさんが老衰で亡くなった。
長女のIさんと次女のCさんは、話し合った。
I 葬儀も終わりホッとした。
C そうね。
この家、どうしたらいいの?
I お互い家もあるし・・・
ここは、古いから貸すには大がかりなリフォームが必要。
実家がなくなるのは寂しいけど維持できない。
C そうね。
良い執着 悪い執着 ペーパーバック
良い執着 悪い執着 Kindle版
桜 不動産さんに相談した。
家は古いから、取り壊して土地を売ることを勧められた。
アンティーク家具は、業者に引き取ってもらった。
Nさんのお気に入りのベッドを買ったのは、50代の男性Dさん。
奥さんのAさんも気に入った。
A 寝るのが楽しみ。
D きっと寝心地がいいぞ。
A うん。
桜 寝心地の良さに2人は、気持ちよく寝た。
ある日のこと寝ていたら体が重く感じたのはAさん。
○ Dさんは、何も感じないのかな?
桜 うん。
左側がAさんで右側がDさん。
よく眠れなかったAさんは、Dさんが仕事に行くとソファーで横になった。
その晩もベッドに横になると体が重い。
○ もしかして・・・
Aさんの上に亡くなったNさんが乗っているのかな?
桜 そうよ。
Nさんが寝ていたのは、左側。
○ Dさんが何も感じないという事は、Nさんのご主人は成仏して天国に帰っているんだ。
桜 そうよ。
次回に続く
サイトマップ
トップページ
カライナイが書いたプリント本(紙の本)と電子書籍の一覧です。